【コージェネレーションのメリット・デメリット】

コージェネレーションのメリット

⒈省エネ・CO2排出削減

発電と廃熱利用を同時に行うことにより省エネ効果、CO2削減効果、経済性向上といったメリットが得られます。コージェネレーションは、電力需要のピーク時に稼働させることによって、商用系統の電力負荷平準化にも貢献できるシステムです。つまり電力のピークカットを可能にするのです。さらに、電気冷房から吸収冷凍機等の廃熱利用機器を中心に構成される空調システムに変更することで電力ピークカット量を大きくすることができます。

 

2.非常時の電源供給が可能

燃料となるガスが供給されていれば、停電時には非常用電源として電源利用が可能です。商用系統の停電時における重要負荷への電力供給が確保できます。近年では事業継続計画(BCP)のひとつとして、非常時に利用できる電源確保が求められています。非常時への備えとしてコージェネレーションシステムを導入する事業者も増加しています。

 

3.再生可能エネルギーの調整電源としての役割

コージェネレーションは今後普及拡大が見込まれる再生可能エネルギー由来の電源(太陽光発電風力発電等)の出力変動を補完し安定した電力に調整する電源として役割が期待されており、実証研究が進められています。

 

4.ガス料金の節約が可能

コージェネレーションシステムなど、定期的に天然ガスを使用できる設備を導入する場合、ガス会社から、安価な契約メニューの提供を受けられる可能性があります。

 

コージェネレーションのデメリット

1.初期費用が高い

コージェネレーション設備は発電機の一種なので、設置工事において大きな予算確保をしなければなりません。

 

2.排気を熱交換する設備が必要

高温になる排熱はそのまま利用できないため利用する対象に合わせた熱交換設備が必要です。発電機から発生する数百度の排熱は、「伝熱プレート」を内蔵した熱交換器により適温に調整された後、給湯や空調で利用されます。熱交換器がなければ、排熱の利用が出来ません。段階的に熱を利用したい場合、多数の熱交換器が設置されることになり、初期費用の増大につながるでしょう。